今日は性的な話題を含む話なので、その手の話が不快な方は読み飛ばしをお願いします。
昨日5月29日、たまたま日テレの『アンテナ22』を見ました、『Time21』や『スーパーテレビ』から続く
ドキュメンタリーの路線ですね。性風俗で働く女性の特集。たまにやりますね各局。いつもならただ右から左に流れる程度のものなのですが、家族社会学っぽく見てしまいました。というのも、なんだかやけに昨日は衝撃が残ってしまたのです。
まず、取り上げられた女性の親離婚率100%ということ。複雑な家庭環境が垣間見れます。もちろん、今までも統計とかから、そういうケースは多いということは分かっていたことなんですが、最近、4月からの仕事では、離婚や離婚した人に関連するケースに接することになり「こんなに多いのか」と率直な話感じています。そのせいかもしれません。
また、最後のほうに取り上げられたのは、高校卒業してすぐ「お金持ちになって、親に家を建てたい」ために風俗業界入りを決めたという子。これは、「物語」としてきつかった。
池袋あたりの店のようだが、源氏名「ありさ」という18歳の「子」。幼少の頃の離婚、病弱な母、「貧しさのなか」、祖母が大黒柱だったが倒れて入院。そしてテレビに映された「実家」はプレハブともいえないような非常に小さな家だった。テレビを通した「ありさ」の表情は、確かに、普通っぽいかわいらしい子だけども、笑っても眼が笑っていない。
そして初出勤の日、緊張の表情のなか、客がついたことを示すベルが鳴り、カメラは去る。4人の男を相手にした「仕事」が終わったあと、再び現れたスタッフの姿に一瞬おびえつつ「精神的に疲れた」という言葉と表情。眼の死に方が前以上になっている。1日の給料36000円を手に銀行へ、親元に送金するというナレーション。
ドキュメンタリーとはいえ、テレビでやる以上、多分な演出があろうことは承知しています。メディアリテラシーなんてそれがイロハのイみたいなものです。ですから、この「物語」だってホントかどうか分かりません。日テレの前例からいえば「やらせ」っぽい感じもします。ですが今回ばかりは、「やらせ」だったなら「やらせ」であって欲しいとまで思ってしまいます。あまりにも悲惨でね。
何かが間違っていると思うんだけれども、何かがね。私は男としても、風俗がどうとか、男が悪いとか、ましてや風俗を業とする女性を悪いとか、単純にラベリングするつもりもないし、職業に貴賤は無いとも思っています、ただし、リスクの差はあると思ってます。そのリスクをどうシェアしてゆくかが人生だという考えです。ですから、そのリスクをどう考えていくのかを考えるきっかけというものが、育つ環境によって影響されるのかなという点で、階層社会論に繋がっていくのかななどとまとまりなく考えてしまいました。
その反面、ただそれにしても、「ありさ」の物語はショッキングだなと感じるんですよね。うーん。かつての東北の少女たちが身売りされていくのを目の当たりにして国家改造を目指したという青年将校程ではありませんが、そのナイーブさというか。何かアウトロー社会学などと威張っていても、自分自身の内面のナイーブさが出てしまったようで、何だか考えさせられてしまった次第です。
相変わらずまとまり無い話ですみません。